キャンプを楽しむためには、他の利用者と快適に過ごすためのマナーを守ることが非常に大切です。特に初心者の方は、キャンプの基本的なルールに加えて、少し見落としがちなマナーも知っておくと、より気持ちよく過ごせるでしょう。この記事では、あまり知られていないけれど重要なキャンプマナーについてご紹介します。
設営場所でのマナー
キャンプ場の中でも、特にフリーサイトを利用する場合、設営場所の選び方には気を配る必要があります。フリーサイトは自分で自由に場所を選べるため、その選び方次第で周囲のキャンパーに迷惑をかけることがあります。
1. 隣との距離を意識する
キャンプ場が混雑している場合、どうしても隣との距離が近くなることがあります。そんなときは、設営前に一声かけることが大切です。「少し近くなってしまいますが、こちらで大丈夫でしょうか？」と確認するだけで、相手の気持ちも楽になります。距離感に不安がある場合は、声をかけてお互いの認識をすり合わせましょう。
2. 景観を妨げない設営
景色を楽しむこともキャンプの醍醐味の一つです。後ろのサイトにいるキャンパーの視界を遮らないように、テントの位置を確認しましょう。特に絶景ポイントにあるキャンプ場では、他のキャンパーの楽しみを奪わないよう注意が必要です。
3. 動線を塞がない
炊事場やトイレに近すぎる場所に設営するのは避けましょう。他の利用者が通るたびに自分のサイトを迂回させてしまうことになり、迷惑をかけてしまいます。また、自分自身も落ち着かないキャンプになってしまう可能性があるため、施設や駐車場への動線は確認しておくと良いでしょう。
焚き火に関する注意点
焚き火はキャンプの楽しみの一つですが、扱いには十分注意が必要です。火を扱い慣れていないと、思わぬトラブルを引き起こすこともあります。
1. 芝生を焦がさない
焚き火シートを使うことは基本ですが、それだけでは十分ではありません。焚き火台の熱が芝生に直接伝わると、芝生が枯れてしまうことがあります。特に火床が低い焚き火台を使用する場合は、ブロックや専用の遮熱素材を使って、地面への熱の伝わりを防ぎましょう。
火事を防ぐためにも焚き火シートの使用をお勧めします。
2. 火の粉に注意する
風が強い日は、火の粉が飛びやすくなります。隣のテントに火の粉が飛んでしまうと、最悪の場合はテントに穴が開いたり、火事の原因になることも。風速が4メートルを超えるような日は、焚き火を控えるのが安全です。
注意喚起の為、Youtube動画を掲載しておきます
見てもらえれば解りますが、かなり風の強い日です
風の強い日は、焚き火を控えましょう。
3. 炭や灰の処理方法を考えておく
焚き火後の炭や灰の処分も忘れてはいけません。キャンプ場に灰捨て場がない場合、持ち帰る方法をあらかじめ用意しておきましょう。火消し壺を用意しておくと、炭や灰を安全に処理できるのでおすすめです。
静かに過ごすための工夫
キャンプ場では、思っている以上に音が遠くまで響きます。特に夜や早朝の時間帯は、他のキャンパーが寝ていることが多いため、音に気を配る必要があります。
1. 夜や早朝の音に注意
テントの中で小さな声で話しているつもりでも、意外と外に声が漏れていることがあります。また、朝早くから薪割りをする音で周囲を起こしてしまうこともあるため、音が出る作業は消灯時間前に済ませておくと良いでしょう。
2. 他人のサイトを横切らない
他人のサイトを近道として通り抜けるのは、他人の庭に勝手に入るのと同じです。特に、区画サイトではその人のプライベート空間を尊重し、無断で立ち入らないようにしましょう。
3. 車の移動は徐行する
キャンプ場内を車で移動する際は、低速で走行することが重要です。子供が飛び出してくる可能性や、土埃を立てないように配慮する必要があります。目安として、10km/h以下の速度で走行しましょう。
マナー違反をされたときの対処法
キャンプ場では、自分がいくらマナーを守っていても、他の利用者がルールを守らないことがあります。そんなときは、冷静に対処しましょう。
1. 管理人に連絡する
管理人がいるキャンプ場では、無理に自分で注意せず、管理人に相談するのが一番です。不要なトラブルを避けるためにも、問題があれば管理人に伝えましょう。
2. 耳栓を用意する
周りのキャンパーが騒がしくて眠れない場合、耳栓を使うのも一つの方法です。キャンプ場では、特に夜に音を気にする方も多いので、耳栓を持参すると安心です。
3. 設営前に声をかける
他のキャンパーが不快な場所に設営しようとしている場合は、相手が本格的に設営を始める前に声をかけましょう。相手も悪気がないことが多いので、気づかせることでお互いに気持ちよく過ごせるようになります。
まとめ
キャンプを楽しく過ごすためには、他の利用者と協力して快適な環境を作ることが大切です。キャンプ場では、ルールやマナーを守ることはもちろんのこと、自分で考え、周囲に配慮することも重要です。失敗することもあるかもしれませんが、その都度学び、次回に活かす姿勢が大切です。皆が気持ちよく過ごせるキャンプ場を目指しましょう。
